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事業リスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、2021年3月末時点において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)事業環境に関するリスク

①市場環境について
当社は国内のスタートアップ企業向けまたはそれに関連したサービスを提供しており、潜在的に国内におけるスタートアップ企業の企業動向・求人需要等に影響を受けております。特に、当社の主力サービスであるタレントエージェンシーは、スタートアップ企業の求人ニーズに影響を受ける可能性があり、昨今の新型コロナウイルス流行に起因する国内外の経済情勢や景気動向の悪化等により、スタートアップ企業数やスタートアップ企業に対する資金供給が著しく減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②新型コロナウイルスの感染拡大における影響について
新型コロナウイルスの収束時期につきましては、度々の緊急事態宣言発出及びその延長がなされるなど、引き続き不透明な状態が続いております。当社の主力サービスであるタレントエージェンシーにおいては、先行き不透明な状況からクライアント企業における求人数減少等の影響が生じていましたが、現時点においては、感染症流行前の水準に戻っております。また、コロナ禍においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しているように、今後の環境変化に対応した革新的なサービスを提供するスタートアップ企業からの求人需要は、拡大を続けていくと予測しております。さらに当社は、疫病が蔓延した場合であっても、時差出勤や在宅勤務等により柔軟に事業を継続できる体制を整えております。もっとも、今後、事態がさらに深刻化、長期化し、求人需要に深刻な影響を与えた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③競合について
当社の主力サービスであるタレントエージェンシーは、「有料職業紹介事業」に該当しております。「有料職業紹介事業」は許可事業ではあるものの、参入障壁が低く各分野にて多数の同業他社が存在し、厚生労働省の調査によれば、有料職業紹介事業の民営職業紹介事業所数は近年増加傾向にあります。当社は、既存の人材紹介サービスの多くを占める総合人材紹介型や業界特化型、広告型とは異なり、スタートアップ企業に特化したサービスを展開しておりますが、今後、同業他社が同様のサービスを展開し、競争が激化した場合等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)事業内容に関するリスク

①候補者の自己都合退職について
当社の主力サービスであるタレントエージェンシーでは、求人企業に候補者が入社後、一定期間内に自己都合退職した場合には成功報酬の一部を返金する契約を締結し、サービスを提供しております。当社は、クライアント企業との綿密な連携により、採用のミスマッチを防止する施策をとっておりますが、何らかの理由により、早期自己都合退職者が増加した場合には、収受した報酬の返金が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②株式会社ビズリーチとの関係について
当社の主力サービスであるタレントエージェンシーは、自社媒体を有して求職者を確保する登録型ではなく、他社が運営する媒体を利用して求職者を確保するハンティング型を採用しております。当事業年度末現在において、株式会社ビズリーチが運営する「ビズリーチ」経由での取引が高い比率を占めております(当事業年度における売上高のうち、「ビズリーチ」経由での売上高は全体の51.0%を占めております)。当社は、今後も同社との良好な関係を保ちつつ取引を行うことに加え、複数媒体の利用推進によるリスク低減を図っておりますが、将来的に同社との取引関係において変化が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③法的規制について
当社の主力サービスであるタレントエージェンシーは、職業安定法に基づき、「有料職業紹介事業」として厚生労働大臣から許可を受けております。当該許可は5年毎の更新が必要なほか、職業安定法第32条の9に欠格事由が定められております。当事業年度末現在において、当社は欠格事由(法人であって、その役員のうちに禁固以上の刑に処せられている、成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ないもの等に該当する者がある、届け出違反等)に該当しておりませんが、将来的に職業安定法第32条の9に定められた欠格事項等に該当した場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあります。その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社の許可番号及び許可期間は以下のとおりです。

許可番号
13-ユ-307946
許可期間
2019年9月1日~2024年8月31日

④個人情報保護について
当社の主力サービスであるタレントエージェンシーでは、多数の個人情報を取り扱っているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社は、個人情報の管理徹底を図るべく、「個人情報等管理規程」を制定するとともに、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が発行するプライバシーマークを取得し、プライバシーマークの運用規定に準拠し、社内教育の徹底を図っております。このような取り組みにもかかわらず、外部からの不正アクセスや、当社役職員の故意または過失により個人情報が流出した場合には、当社への損害賠償請求やブランド価値の毀損、社会的信用力の低下により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)組織体制に関するリスク

①人材確保及び育成について
当社事業のさらなる拡大及び企業価値の継続的な向上のためには、人材の確保や人材育成が重要と認識しております。特にタレントエージェンシーにおいては人材の確保が必要不可欠であるとともに、期待通りの効果を発揮するまでに、一定の育成期間を要することがあります。当社は、全社を挙げて人材採用・育成に取り組んでおりますが、当社が求める人材が適時適切に確保されなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②内部管理体制について
当社は、企業価値を継続的に向上させていくためには、適切な内部管理体制の構築が必要不可欠と判断しておりますが、当社は、設立からまだ間もなく、未だ発展途上にあると認識しております。内部統制システムの適切な整備・運用に努めておりますが、今後、事業の急激な拡大に応じた内部管理体制の整備・運用が行われなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③特定経営者への依存について
当社の代表取締役社長である志水雄一郎は、当社の前身である株式会社セントメディア(現 株式会社ウィルオブ・ワーク)のネットジンザイバンク事業部において事業部長を務め、分社化以降も継続して代表取締役を務めております。同氏は、当社の経営方針やブランディングにおいて重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しないよう、人員体制や権限委譲等の経営組織の強化等を適切に図っておりますが、今後、何らかの理由により、同氏の業務執行が困難な状況となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)親会社に関するリスク

①親会社が株主総会の決議事項に関する支配権または重大な影響力を有することについて
当事業年度末現在において、当社発行済株式総数のうち61.5%は株式会社ウィルグループが保有しております。従って、当社取締役の選任・解任、合併その他組織再編の承認、重要な事業の譲渡、当社定款の変更及び剰余金の配当等の基本的事項決定権または拒否権に関して、他株主の意向にかかわらず株式会社ウィルグループが影響を与える可能性があります。なお、当社が株式会社ウィルグループに対し事前承認を必要とする事項はなく、当社は独自に経営の意思決定を行っております。

②役員の兼任について
当社の役員(取締役7名、監査役3名)のうち、大原茂氏は株式会社ウィルグループの代表取締役及びその主要な子会社の取締役を、澤田静華氏は株式会社ウィルグループ及びその主要な子会社の監査役を兼任しております。これは、当社の主力サービスであるタレントエージェンシーは、人材ビジネスであり、長年人材ビジネスを営んできた株式会社ウィルグループにおける両氏の経営・監査に係る知見を当社の経営体制強化に活かすことを目的としていることに因ります。

③取引関係について
当事業年度末現在において、株式会社ウィルグループ及びその子会社との継続的な取引はなく、今後も実行する予定はありませんが、関連当事者との取引については、当該取引の経済合理性について社内規程に定められた承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を構築しております。

④人材ビジネスにおける関係について
株式会社ウィルグループと当社は「人材ビジネス」という広義のビジネス領域では共通しますが、株式会社ウィルグループは派遣ビジネスを主要事業としており、有料職業紹介事業を行っている他のグループ会社は、製造業やセールスアシスタント等の業界・職種に特化したビジネスモデルで、当社のようにスタートアップ企業を対象にした有料職業紹介事業を営む会社はなく、競合関係はありません。しかし、今後、当社の経営方針及び事業展開を変更した場合、または、株式会社ウィルグループまたはその子会社が経営方針及び事業展開を変更した場合には、将来的に競合する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)その他のリスク

①訴訟について
当社は、当事業年度末現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社の事業運営上、提供サービスの不備や個人情報・機密情報の漏洩、契約違反等により、訴訟を提起された場合には、当社ブランドの毀損や社会的信用力の低下により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②情報システムについて
当社の事業運営上、情報ネットワークやコンピューターシステムを多岐にわたり利用しており、データベースはクラウド上に保存しております。災害・事故等によるネットワーク障害やサーバーダウン等のシステム障害、第三者による不正アクセスが生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③新株予約権の行使による株式価値希薄化について
当社は、当社役職員に対して業績向上に対するインセンティブ付与を目的として、新株予約権方式によるストックオプションを付与しております。当事業年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は、247,800株であり、発行済株式総数に潜在株式数を加えた合計の3,659,000株の6.8%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合は、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。

④配当政策について
当社は、設立以降、配当実績がありません。株主に対する利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置づけておりますが、財務体質の強化に加えて、事業拡大、収益力強化のための必要投資に充当し、企業価値を向上させることが当面の優先課題と考えております。現時点において、配当の実施及びその実施時期等については未定でありますが、将来的には、経営成績、財政状態及び内部留保とのバランス等を統合的に勘案しながら配当の実施を目指していく方針であります。

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