成長産業支援事業を推進するフォースタートアップス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:志水 雄一郎 以下、フォースタートアップス )は、人的資本経営時代を見据え、スタートアップ企業を基点として社会課題の解決に取り組むプロジェクト「Startup Lights」を正式に開始し、本日「Startup Lights」認定企業4社を発表したことをお知らせいたします。これに伴いまして、レポート「スタートアップ・ジェンダーギャップレポート」の公開をいたしました。
<プロジェクト「Startup Lights」とは?>
社会課題の解決に取り組むスタートアップ企業の組織課題(ジェンダーギャップ / ダイバーシティ/ 人事・評価制度など)を解決することで、スタートアップ企業の非財務面の企業価値を向上させることを目的としたプロジェクトです。各社の課題の共有や実際にどのように施策が作用したのかなどを調査・発表することを通じて、スタートアップ企業を基軸に社会に貢献してまいります。
また、取り組みの一環として、組織課題の解決に対して優れた取り組みを評価する「Startup Lights」認定制度を発足いたしました。第一弾として、ジェンダーギャップを解決する環境づくりを推進する取り組みにおいて優れているスタートアップ企業およびベンチャー企業(*)の募集を2022年4月より開始し、本日、認定企業4社を発表いたしました。
*『STARTUP DB』(国内最大級の成長産業に特化した情報プラットフォーム, https://startup-db.com/)に掲載されている企業
<社会背景・課題>
日本政府は本年6月7日に「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針)」および「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 ~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」を閣議決定しました。「人への投資」に重点が置かれるだけでなく、「スタートアップの育成は、日本経済のダイナミズムと成長を促し、社会的課題を解決する鍵である」と明記されました。また、本年5月に更新された「人材版伊藤レポート2.0」においても、非財務情報の中核に位置する「人的資本」の重要性が述べられ(*1)、年内にも人的資本の開示方針について政府より発表される見込みであり、早ければ2023年3月期には人的資本に関して有価証券報告書への記載が義務づけられる予定です。
世界では、NASDAQにおいて2021年8月6日に上場企業に対して取締役の多様性を求める規則が設定され、海外機関投資家によるジェンダー・ギャップに対する意識も非常に高く、積極的な株主行動が近年見られるようになっています。
一方で、現在の日本のジェンダーギャップ指数は156か国中120位(*2)と、先進国の中で最低レベルとなっており、2003年より日本政府が女性活躍推進目標に掲げている「指導的地位に占める女性の割合を30%程度」の達成は、2020年7月に達成年限を「2020年」から「30年までの可能な限り早期」に繰り延べており、内閣府によると2020年時点で同割合は14.8%に止まっています(*3)。また、上場企業における女性役員比率は、2012年から2021年の9年間で約4.8倍に増えたものの、わずか7.5%に留まり、諸外国の女性役員割合と比較して依然として低い水準にあります(*4)。
また、当社が2021年9月から10月にかけて実施したスタートアップ企業100社を対象にしたジェンダーギャップに関するアンケート調査によると、 女性リーダー比率が30%を超える企業数は、調査回答企業62社中、わずか4社のみでした。
この状況を解決するため、フォースタートアップスは成長産業支援事業者として、これまでに企業評価額1,000億円を超える企業を含む日本を代表するスタートアップ企業の創業期から現在に至るまで、人的資本の側面から成長支援をしてきた知見をふまえて、スタートアップ企業を基点として社会課題を解決していくためにプロジェクト「Startup Lights」を立ち上げました。
*1 経済産業省『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 ~ 人材版伊藤レポート2.0~ 』(2022年5月13日)
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinteki_shihon/pdf/report2.0.pdf
*2 世界経済フォーラム「The Global Gender Gap Report 2021」(2021年3月)https://jp.weforum.org/reports/global-gender-gap-report-2021/
*3 内閣府『男女共同参画白書令和2年版』(2020年)https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-13.html
*4 内閣府男女共同参画局『諸外国における企業役員の女性登用について』(2022年4月21日)
https://www.gender.go.jp/policy/mieruka/company/yakuin.html
<「Startup Lights」認定>
「Startup Lights」認定とは
スタートアップ企業およびベンチャー企業の組織課題(ジェンダーギャップ / ダイバーシティ/ 人事・評価制度など)の解決に対して優れた取り組みを行う企業を評価し、「Startup Lights」認定企業として認定するものです。
「Startup Lights」認定第一弾 募集概要
認定テーマ
「ジェンダーギャップの解消推進」
認定対象
認定テーマにおいて優れた取り組みを行っているスタートアップ・ベンチャー企業
募集期間
2022年4月15日〜5月31日
認定プロセス
・認定企業申請書類による審査
・企業との面談
認定企業は以下の基準を満たす企業とする
・経営層に女性の役職者がいるか(取締役の場合1名以上、執行役員・監査役・社外取締役の場合女性2名以上)
・管理職(リーダー以上の職位)の女性比率が30%以上
・社員数20名以上
<「Startup Lights」認定企業>
*ユニファ株式会社 / SOELU株式会社 / READYFOR株式会社 / 株式会社エブリー
ユニファ株式会社代表取締役 CEO 土岐 泰之 氏 コメント
「Startup Lights」の記念すべき認定第一号の企業として、当社が選出されたことを大変嬉しく思います。当社は、保育施設向にAIやIoT等のテクノロジーを活用したトータルソリューション「ルクミー」を提供することで、保育施設の社会インフラ化を目指しています。そのような当社にとって、ジェンダーギャップを解消し、SDGsでも掲げられているジェンダーフリーな社会を創出することは、大きなゴールの一つと表現できると考えております。今後も事業を通じて、ジェンダーに関わらず子育てしながら働きやすい社会創りを促進し、本邦における社会課題の解決へ貢献していきたいと思います。
SOELU株式会社 代表取締役 蒋 詩豪 / 取締役CPO 越塚 麻未 氏 コメント
弊社は以前から女性役員や管理職を登用しており、非常にフラットな組織体制ができております。男女比も偏りはなく、今後も男女限らず活躍できる環境を作っていけるよう努めていきます。また、サービス展開としては、これからも「つづく健康を当たり前に」というミッションの通り、オンラインフィットネスサービスを中心とした各事業を展開していく上で、人々の健康寿命を伸ばすことに貢献していきたいと思っております。(越塚 様のコメント)
READYFOR株式会社 代表取締役COO 樋浦 直樹 氏 コメント
この度は、Startup Lights認定企業として選出いただけたことを嬉しく思います。当社では、「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」というビジョンのもと、それぞれの違いを活かした組織づくりを行なっています。そのため、自然とジェンダーを意識することのないカルチャーが醸成されており、結果としてジェンダーギャップの低い組織体制になっています。一方、今後組織が拡大し続けていく中でカルチャーを維持する難しさも感じています。今後もひとりひとりの意思を尊重し、違いを強みとして活かしあえる組織をつくり続けることで、より良い社会になるよう貢献し続けていきます。
エブリー株式会社 取締役 執行役員 DELISH KITCHEN カンパニー長 共同創業者 菅原 千遥 氏 コメント
当社では、「明るい変化の積み重なる暮らしを、誰にでも。」というパーパスを掲げ、動画メディアを通じて世の中をより良い方向に動かす手助けをしたいと事業を運営しております。多様性と向き合い、環境や価値観、関係性の変化に柔軟に対応していくことで、だれにも平等に活躍の機会がある環境を作っていくことが重要であると考えているため、この度、Startup Lights認定企業として選出いただけたことを大変嬉しく思います。今後も動画メディアの事業を通じてeveryらしく社会にポジティブな気づきと変化を与えられる会社を目指していきたいと思います。
<「Startup Lights」賛同者> *順不同
梅澤 高明 氏(A.Tカーニー日本法人会長 / CIC Japan 会長 / フォースタートアップス株式会社社外取締役)
難波 俊充 氏(株式会社WiL パートナー)
矢澤 麻里子 氏(Yazawa Ventures, Founder and CEO)
田中 美咲 氏(SOLIT株式会社 CEO/Founder)
坊垣 佳奈 氏(株式会社マクアケ 共同創業者 取締役 )
星 直人 氏(ユニファ株式会社 取締役 CFO)
樋浦 直樹 氏(READYFOR株式会社 COO)
越塚 麻未 氏(SOELU株式会社 取締役CPO)
奥田 浩美 氏(株式会社ウィズグループ 代表取締役)
宇井 吉美 氏(株式会社aba 代表取締役 CEO)
リュウ シーチャウ 氏(レノボ・ジャパン合同会社 CMO)
平原 依文 氏(WORLD ROAD株式会社 共同代表 / HI合同会社 代表 / 青年版ダボス会議 One Young World 日本代表)
今田 素子 氏(株式会社インフォバーンファウンダー / 株式会社メディアジーン代表取締役CEO・ファウンダー)
川村 幸恵 氏(株式会社エブリー ソリューション本部 チャネルセールス部 部長)
<「スタートアップ・ジェンダーギャップレポート」レポートの公開>
本レポートは、当社の調査データをもとに、実際に多様な組織づくりができている企業のケースを用いて、スタートアップを基点とした課題解決の有効性や可能性についてご紹介しています。
レポートの内容
ジェンダーペイギャップの実態調査
・スタートアップ企業のオファー年収における男女の差
・正社員雇用として働く人々の平均年収における男女の差
ジェンダーギャップに関する、スタートアップ企業62社のアンケート調査
・組織全体における女性比率と管理職における女性比率
・ジェンダーギャップ解消に関する意識状況ジェンダーギャップの解消に向けた取り組み例
レポートをご希望の方は、「Startup Lights」公式サイト上のリクエストフォームよりご連絡ください。
「Startup Lights」公式サイト
https://startuplights.jp/
<「Startup Lights」発起人>
中田 莉沙 プロフィール
タレントエージェンシー本部シニアヒューマンキャピタリスト兼事業開発スペシャリスト。学生時代よりスタートアップ企業でインターンを経験。大学卒業後、野村證券にて営業を経験。、2018年2月にフォースタートアップスに入社。2020年ビズリーチヘッドハンターオブザイヤー IT部門 MVP獲得、2020年11月フジテレビ系列「セブンルール」、2022年3月NHK「コワくない。就活 教えて先輩!」出演。
中田 莉沙 コメント
私は、成長産業の支援に日々尽力しておりますが、今後のイノベーションの牽引役として期待されるスタートアップ企業においても、多様性に溢れる現代社会に対応する組織をつくることが充分には出来ていないという状況にあることを認識し、「Startup Lights」を立ち上げました。企業が持続的な成長を目指すうえでは、多様性のある組織づくりを行うことは非常に重要です。 また、スタートアップ企業の多くは、社会課題を解決し、よりよい未来をつくることを目指した事業を運営しており、スピードと柔軟性をもって、早くそして大きく世の中を変化させようとしています。私はその変化の力を信じています。だからこそ、スタートアップ企業を基点として、社会全体にムーブメントを起こすことで、課題解決に貢献して参りたいと思っています。
フォースタートアップスは「Startup Lights」のプロジェクト活動を通じて、スタートアップ企業の組織課題の解決に貢献し、世界的に競争力のあるチームづくりを目指してまいります。
フォースタートアップス株式会社 概要
社名:フォースタートアップス株式会社
代表者:代表取締役社長 志水 雄一郎
設立:2016年9月1日
事業内容:成長産業支援事業
所在地:東京都港区六本⽊1-6-1 泉ガーデンタワー36F
https://forstartups.com/
フォースタートアップスは、「(共に)進化の中心へ 」というミッションを掲げ、「for Startups」というビジョンのもと、インターネット/IoTセクターをはじめ、ディープテック等リアルビジネス領域も含めた起業支援と転職支援を中核とした成長産業支援事業を推進。国内有⼒ベンチャーキャピタルと連携したスタートアップ・ベンチャー企業への戦略的資⾦⽀援や、成長産業領域に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」の運用、及び、大企業や行政との共創モデルによる産業エコシステム強化にも取り組んでいます。今後もミッション・ビジョンとともに、日本の成長・発展に貢献してまいります。
採用情報については、 当社の採用ページをご確認ください。
https://www.forstartups.com/careers
本件に関する取材等のお問い合わせ
フォースタートアップス株式会社 PR担当:石橋・宮本
[TEL:(代表)03-6893-0650 / FAX:03-6893-0651 / MAIL:[email protected]]